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POP作成の改善で生まれた“時間”と“Olympicらしさ”株式会社Olympicグループ



業種:小売業 | 従業員数(連結):4,355名(8H換算パートタイマー3,123名含む平均従業員総数) |
成果:コスト削減・業務効率向上・販売力強化

正直を売る————創業から58年にわたり、この理念を基軸に流通小売業界を走り続けてきた株式会社Olympicグループ。この長い歴史の中で、時代のニーズや地域特性に合わせた独自の店舗展開に加え、リーズナブルな価格で、品質の高い良い商品をご提供するため、プライベートブランドやOEMの開発を進めながら、お客さまに、そして従業員に信頼される店づくりを目指してきた。そんなOlympicが新しいPOP作成システムとカラーレーザービームプリンターを導入したのは、今から3年前だった。

(掲載:2021年1月)

01 導入背景課題は「時間」「労力」「統一性」

お客さまに信頼される店としてなくてはならないもの、その一つがPOPだ。POPによって価格を知り、商品を知り、ひいては店を知る。そのため、正しい価格掲示と見やすいデザインであることはもちろん、企業のカラーを出すことが求められる。そこに、それまで各店舗でPOP作成を行っていたOlympicの課題があった。

「部門で一台しかないPOPが作成できるパソコンには、常に順番待ちの列ができていました」。同社マーケティング部の国永容子さんは、3年前をそう振り返る。当時POPは、専用のソフトウェアが入っているパソコンでしか作成できなかった。その上、店舗でデザインを作成する必要があったため、POP作成に時間がかかり、作成できる人も限られていた。また、POPと一口に言っても種類が多く、売価も変わるため、日に何十枚も出さなければいけない。結果、同じOlympic、同じフロアでも統一性のないPOPが飾られていた。

そんなとき、導入されたのがキヤノンが販売するPOP作成システム「ポップエース」とカラーレーザービームプリンター「Satera LBP」だ。

マーケティング部 国永容子氏

02 選定理由最後の決め手はキヤノンの熱意

「ポップエース」は、POPデータをWeb上で一元管理することで、どの店舗からでもサーバーにアクセスして同じPOPを作成できるシステム。カスタマイズによって基幹システムやPOSシステム、ハンディターミナルとのデータ連携を行うことで、POPデータ登録作業を軽減したり、POPとレジの売価違いを防止できる。また、売場において、商品のJANコードをハンディでスキャンし、ポップエースに送るとポップエース上の商品データが自動的に連携され、そのまま印刷するだけでPOPが完成するため、データ入力作業の軽減や入力ミスを防止してくれる。一方、「Satera LBP」は、カラー・モノクロの高速出力に加えスリープモード等を進化させ、高生産性と低消費電力を両立させたプリンターだ。

国永さんは、ポップエースについて「家電などの説明書きが多いPOPを作成したいときに、ポップエースのExcelアドイン機能を使用し、Excel上でPOP出力ができるといった使い勝手の良さもとても魅力的でした」と話す。しかし、導入に至った理由はそれだけではないという。

同社マーケティングチームリーダーの阪本節雄さんは、「何と言っても、キヤノンの熱量が決め手でした。わが社に貢献したいという熱い思いがひしひしと伝わってきたんです。軽減税率制度が実施された際には、商品によって税率が異なるといったイレギュラーなことにも真摯に対応していただくなど、課題や要望に対しても親身になって耳を傾けてくれる姿に心強さを感じました」と語っている。

「Excel上でデータ編集から印刷まで行えるExcelアドイン機能」

03 導入後の成果作業効率の向上と統一感のあるPOPでお客さまにも従業員にも優しい売場に

ディスカウント部門次長 前田有伺氏

Olympicは、Web上でデータを一元化できるポップエースの仕組みを活用し、導入すると同時に店舗におけるPOPデザインの作成を基本的に廃止した。本部で作成したPOPデータを店舗のパソコン画面上で選択するだけでPOPが完成するという流れだ。「フォントや色などのフォーマットが統一され、パッと見ただけで商品情報がわかるようになりました。フロアに統一感が出ますし、お客さまからは見やすくなったという声も聞きますね」とOlympic武蔵浦和店ディスカウント部門次長の前田有伺さんは話す。

さらに、「格段に作業効率がアップした」と前田さん。同店フード部門次長の牧野洋平さんと同店フード部門の岡野建三さんも口をそろえて作業効率アップを実感していると言う。POPアイテムは、フード部門だけでも5000を超える。そのすべてがWebに集約されており、POPをつくりたい商品のJANコードを入力するだけで検索ができる。「ハンディからJANコードのデータをポップエースに送ると、サーバーを介して商品名・価格のほか、商品説明などの情報がすぐに出てきます。手入力の手間がなくなり、本当に便利になりました」と岡野さん。牧野さんも「操作が簡単で覚えやすいので、スタッフほぼ全員がPOPをつくれるようになりました」と続ける。また、どのパソコンからでも操作できるため、事務所にある4台のパソコンでPOP作成が可能になったことも導入の大きな利点だという。前田さんは、「スピーディーにPOPが出せるというのは、お客さまに優しい売場を提供する上で大切なことだと思います。また、パソコンが複数台同時に使えるようになり、順番待ちがなくなったことで無駄な時間が減ったこともうれしいことの一つ。今までPOP作成に費やしていた時間を別のことに使えますから」とも話す。

フード部門次長 牧野洋平氏
フード部門 岡野建三氏
「サイズの異なるPOPをまとめて印刷できる混合印刷機能」

ポップエースは人的コストだけでなく、用紙コストの削減にも貢献している。「以前はB8やB6ハーフなど、複数のサイズのPOPを別々に印刷しなければならなかったので、用紙のムダが発生していました。ポップエースを導入してからは、1枚の用紙にまとめて印刷できるようになったので、そうしたムダの削減につながっています」と岡野さんは話す。

同時導入したカラーレーザービームプリンター「Satera LBP」はどうだろう。ディスカウント部門では、毎日100~150枚ほどのPOPを出力する。「長尺のPOPもスピーディーに印刷ができます。また、消耗品のもちが良く、交換の頻度が少ないので手間がかからず、コスト面でも大きなメリットを感じています。交換も簡単に行えるので、誰でも手軽に取り扱える点もうれしいですね」と前田さんは話す。

04 今後の展開これからはスタッフの売場にかける思いをPOPに乗せていきたい

近年、小売業の環境は大きく変化している。阪本さんによると、品質の良い物を実際に自分の目で見てから買いたいと、店舗に足を運ぶお客さまが増えてきているそうだ。Olympicはそんなお客さまのニーズに応えるため、新しい時代の売場づくりに挑戦している。具体的には、店を改装する際、これまで小売業で常識だった什器や備品を置かず、ウッディな雰囲気にしたり、日本はもちろん、世界中の美味しいものを紹介する売場を設けるなど、時代に沿うよう工夫をこらしている。「私たちの新しい挑戦をお客さまにわかりやすく表現し、伝える役割がPOPにはあると思っています」と阪本さんは言う。また国永さんも「チェーンストアを展開している以上、今後もPOP作成の単純化を進めていきたいと思っています。一方で、これからは店舗の個性をどう出していくかが課題。店舗で働くスタッフの売場にかける思いをPOPにしっかり乗せられるようなシステムになっていけばうれしいです」と語っている。

食べる楽しみ、見つける楽しみを提供し、新しい食文化をつくっていく会社であり続けたい。これがOlympicの願いだ。キヤノンのPOP作成システムとカラーレーザービームプリンターが、Olympicの未来を輝かせる一助となれることを期待している。

ポップエース導入前の課題:「部門に1台しかPOP用PCがなくPOP作成待ちが発生」「POP作成ができる担当者が限られている」「店舗独自のデザインによる統一性のないPOP」「手入力によるPOP作成で手間がかかる」「異なるサイズのPOP印刷時に用紙のムダが発生」。ポップエース導入後の効果:「複数台のPCからPOP作成が可能となりPOP待ちが解消」「簡単、分かりやすい操作で誰でもPOP作成が可能に」「本部作成デザインの共有で商品情報が一目で分かるPOPに統一」「外部システムとのデータ連携で手入力の手間、誤表記を削減」「異なるサイズのPOPをまとめて印刷、用紙のムダを削減」


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