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写真周りはすべて守備範囲。アルバム撮影から学生証の発行まで
マルチに学校を支え、教師からの信用で成長する街の写真館
株式会社写真のトクダ



業種:写真業 | 従業員規模:1~50名 |  成果: 商品サービスの強化、顧客満足度向上、営業力強化・販路開拓

1933年に福岡県の甘木でスタジオを立ち上げ、大刀洗( たちあらい) 陸軍飛行場(終戦後に廃港)の専属カメラマンとしてスタートした写真のトクダ。戦後は復員する社員のために、写真の仕事だけでなく(時には土木なども含めた)さまざまな仕事に携わりながら写真館を続けました。

事業が拡大し学校との取引が増えたことに伴い、昭和46年には利便性の高い筑紫野市に移転。現在は地域115校の専属スタジオとしてアルバムや動画の撮影をしながら、2017年からは学生証の発行にもチャレンジ。
これに伴い導入したキヤノンのカードプリンターを活用し、IDカードによる学校運営を支えています。

カードの初受注から学生証事業を担当する取締役常務の德田氏に、躍進の背景や導入後の展開について伺いました。

導入背景「証明写真のデータ、もらえん?」の一言にビジネスチャンスを感じて引き受けたIDカード印刷

学校の専属スタジオとして生徒の証明写真も撮影する写真のトクダ。
生徒手帳業者の減少と並行して、生徒手帳から学生証カードに切り替えようという学校が増え、カード発行の業者を探す学校から相談を受けるようになったといいます。

学校が困っているなら、本業に固執せず助けになりたい

取締役常務 フォトグラファー
德田 雄三 氏
写真のトクダ 締役常務 フォトグラファー 德田 雄三 氏

復員してきた社員のために写真業にこだわらなかったという創業者の精神は、お客様のために撮影以外の事業も引き受けようという現在の同社にも受け継がれています。

德田氏はIDカード印刷について相談された当時を振り返ります。

「取引している短大の先生が『IDカードを作りたいっちゃけど、トクダさんの所でどうにかならん?』と困っておられる。未経験でしたが『できますよ』と二つ返事で答えていました。撮影したデータを渡して、学校側が他の業者に依頼する手間を考えたら、発行するところまでうちがワンストップでできたら取引先の負荷が減るわけです。それで喜んでもらえたら最高じゃないですか。

うちとしても、撮影と印刷の二刀流になるチャンスだと感じました」

新規開拓はあえてしない。仕事は「縁」から自然と広がる

カメラマン一人ひとりが社訓である「縁」を重んじて行動する姿勢が、新しい「縁」を引き寄せるという写真のトクダ。同社はIDカードプリンターをまずは1台導入。その後、先生方の異動の度に引き合いは増えていったといいます。
「お客様を笑顔にするような写真を誠心誠意撮る。お客さまが困っていることがあれば、撮影以外のことにも応じて困りごとを解決する。そうすると人事異動で別の学校行った先生方から、ありがたいことにまた声がかかるんです。だからうちには営業マンはいません。創業からずっと、これがうちの営業スタイルです」
順調に受注は増え、県立高校からの2000枚の大口発注を機に、量産用のプリンターを検討しはじめます。

選定理由カメラマンが求めるフォトクオリティはキヤノンだから再現できると実感

補正なしで忠実に色が再現されるので、画像処理に時間がかからない

同社ではカメラマンが使用する機材はすべてキヤノン製。色合いやマッチングに安心感があり、画像の色補正も少なくて済むだろうとの期待から、量産用のプリンターとしてPR-C201の導入を決めました。

補正なしで忠実に色を再現するから、画像処理に時間がかからない

「キヤノンのカードプリンターは色が良く、注文も増えています。色補正を何もすることなく、撮ったデータそのままを使うことができるほどです。

我々はマニュアルホワイトバランスをしっかりと計測してから撮っていますが、色のクオリティに厳しい我々でもすぐにGOサインを出せ、補正せずに印刷できるのは助かります。

3月の繁忙期は撮影から納品まで余裕がなく、一つひとつ補正が必要だったらと思うとぞっとします。画像処理の時間を省くことができるのは本当にありがたいです」

導入後の成果バーコード印刷、図書カードとの連携…と、その学校に応じた提案で信頼と実績を積み上げる

入学・進級の時期には約8,000枚を発行。納期を守るために増設も

撮影から印刷までおよそ1週間で納品

繁忙期の同社は息もつけないほどの忙しさだと德田氏。

「3月の学年末試験が午前中に終わった後には、午後にカメラマン3人程が学校にお邪魔して、約1時間で400人ほどの証明写真を撮ります。生徒に学籍番号と名前を書いてもらって、その帯状の用紙を持って写真を撮ります。その後、学校からは3月25日頃に学籍番号の名簿が支給されるので、写真の学籍番号と照合し印刷原稿を仕上げていきます。

一番問題なのは、生徒の名前の旧漢字などの外字。先生方に確認しながら、一つひとつチェックです。この作業を数日間で行ない、4月の頭には学生証カードの納品です。

確認作業メインの過密スケジュールの中で、機器トラブルがあったら怖い。だから備えとして2台目のIX-R7000(PR-C201の後継機)を導入しました。

キヤノンのカードプリンターは印刷ミスがとにかく少ない。印刷漏れや汚れ、版のズレなどが生じないので安心感があります」


IDカードのトレンドや教育環境に応じた提案を意識

忙しいなかでも取引先のために改善や提案も怠りません。「図書貸出カードと学生証カードを連携し、バーコード管理する学校が増えています。
バーコードに関してはキヤノンマーケティングジャパンの担当に最初は教えてもらいながら実践し、今は取引先に様々な提案ができるようになっています。バーコードで成績を管理される先進的な学校もありますし、学生証カードへの切り替え時期に来ていると感じる学校もあります。その学校に適した学生証の内容やレイアウトをご提案しています」

今後の展開教員からの熱い信頼で事業を拡大しながら行政や企業への展開もねらう

年間を通してカード事業を展開できるよう企業や行政にもアプローチ

ID名刺のサンプル QRコードで名刺情報が読み取れる

3月、4月の学校関連の繁忙期を過ぎるとプリンターの稼働も極端に減るため、德田氏は閑散期をなくす試みを模索中だといいます。

「例えば、IDカードに印刷したQRコードから名刺データがスマホに入るような機能を持ったID名刺を作れたらと思い企業向けに試作もしてみました。表示するデータは画像や動画でもいいのですが、ビジネスマンのセルフPRに利用できないかと。

また、公務員のIDカード印刷も受注できるよう、県の軽印刷事業者として登録して、県ひいては国の仕事を受注したいと考えています」


写真とカードの組み合わせによる事業展開は、ますます勢いを増しそうです。


株式会社 写真のトクダ

写真のトクダ ロゴ

事業内容:写真業

従業員数:22名

所在地:福岡県筑紫野市二日市北1丁目3-3

※本記事は取材時(2021年7月)のものです



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