土田ヒロミ写真展「ウロボロスのゆくえ」
キヤノンギャラリー

本展は、土田ヒロミ氏による写真展です。氏は日本の土俗的な文化、高度成長、バブル経済などのテーマを通して、変貌する日本の姿を撮り続けてきたドキュメンタリー写真家です。今回は氏の作品である、「産業考古学」と「Fake Scape」の中から作品をセレクトし、約160点を展示します。
展示作品は、キヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントします。

開催日程 会場
2021年11月29日(月)~2022年1月17日(月)
※ 来場される際はご来場のお客さまへのお願いをご確認ください。

10時~17時30分
  • 日曜・祝日休館[年末年始休館12月29日(水)~1月4日(火)]
キヤノンギャラリー S(品川)

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作家メッセージ

ウロボロスのゆくえ
1989年、世界はまさに大変革を迎えていた。
冷戦構造の崩壊、湾岸戦争勃発、天安門事件、日本では昭和天皇の崩御、美空ひばりの死。世界、そして日本の戦後における秩序の終焉が自明になった年である。
さらに1995年、日本経済はバブル崩壊。私は、そんな歴史の潮目の変化を肌身に感じながら、二つのプロジェクトを開始していた。
1991年から始めた「産業考古学」と1993年からの「Fake Scape」のシリーズである。前者は、日本の高度成長経済を支えてきた基幹産業の生産現場を記録するプロジェクトで、将来の考古学的予見から「産業考古学」と名付けた。それを追いかけるように二年後から始めたのが大都市郊外の国道線路沿線(主に国道16号)に現れていた消費者を誘導する異様な意匠の店舗の風景を「Fake Scape」と名付けて進めた記録のプロジェクトである。
1990年代の世紀末、十年間にわたって断続的に行ってきたこの生産現場の風景「産業考古学」と郊外の消費の風景「Fake Scape」を一つの空間に混成させ、新たに「ウロボロスのゆくえ」とタイトルを付してここに展示する。
2021年の現在、デジタルのインフラが加速度的に進行し、生産と消費の循環は従来の概念では捉えられないカタチで変貌し続け、流動的な状況のまま、押し流されているように見える。そのような「今」を考察する上で1990年代を回顧することは意味があると考えている。
土田ヒロミ

作家プロフィール

土田ヒロミ Hiromi Tsuchida

1939年福井県生まれ。1963年福井大学工学部卒。ポーラ化粧品本舗入社後、東京綜合写真専門学校で学ぶ。退社後、独立。変貌する日本社会の姿を写真で提示し、問題意識とともに描き続けている。主な作品集に『俗神』(1976年)、『ヒロシマ』(1983年)、『砂を数える』(1990年)、『新・砂を数える』(2005年)、『土田ヒロミのニッポン』(2007年)、『BERLIN』(2011年)、『フクシマ2011-2017』(2018年)など。受賞:太陽賞、伊奈信男賞、日本写真家協会賞、土門拳賞。作品コレクション:東京都写真美術館、東京国立近代美術館、ボストン美術館、テートモダン、カナダ国立美術館、ニューヨーク近代美術館、サンフランシスコ近代美術館、ポンピドゥー・センターなど。

著作権について
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