キヤノンギャラリー桜井 秀 写真展:ノスタルジックな道 ルート66

本写真展は、キヤノンフォトコレクションとして収蔵する作品の中から、写真家 桜井秀氏がアメリカ・イリノイ州シカゴとカリフォルニア州サンタモニカを結ぶ幹線「ルート66」を撮影したモノクロ作品30点を展示します。
1926年にアメリカ合衆国最初の国道の一つとして敷設されたルート66は、アメリカ西部の経済・産業の発展に大きく寄与しましたが、1985年に州間高速道路の新設に伴い廃止され、現在は国指定景観街道(National Scenic Byway)に指定されています。桜井氏は本展のために、途切れながらも生き残っている旧国道66号線(Historic Route 66)を取材しました。沿線に現存する廃虚となったモーテルやガソリンスタンド、ドライブスルーなど、かつて多くのアメリカ人にとって西部への憧れの象徴だったルート66の往時の面影を残す景観を情感豊かに写し取っています。
キヤノンフォトコレクションは、1994年よりキヤノンマーケティングジャパンが手掛ける、日本の優れた写真家の作品のコレクションで、現在1900点余りの作品を収蔵しています。

開催概要

  • 開催期間
    2017年3月14日(火)~4月24日(月)
  • 開館時間
    10時~17時30分
  • 会場
    キヤノンオープンギャラリー1(品川)
  • 入場料
    無料

作家メッセージ

一般的にはルート66という道はもうない。
今は国道40号線となり、昼夜を問わず大型トラックが連なって爆走している。
その道に絡むようにイリノイ州のシカゴから西へ西へと8州を貫きカリフォルニア州のサンタモニカまで途切れてはいるが、約4000kmに及ぶ道がHISTORIC ROUTE 66である。
シカゴからセントルイスを過ぎたあたりで、ひたすら夕日に向かって移動したであろう当時の開拓者達の気質が伝わってくる。あまり観光地化せず当時の魂は連綿と維持され、時の流れは緩やかではあるが当時を彷彿させる。地方育ちの私にはこの乾燥した道を車で走ると、しばしばデジャヴ(既視感)に捕らわれ、やがて心地よいノスタルジックな道と変わる。

桜井 秀

作家プロフィール

桜井 秀(さくらい しゅう)

1959年
東京写真短期大学(現東京工芸大学)卒。写真家集団VIVOに入社。
川田喜久治、佐藤明、丹野章、東松照明、奈良原一高、細江英公、各氏に師事。
1963年
博報堂写真部に入社。マンダム化粧品でチャールズ・ブロンソン、スズキ自動車で
マイケル・ジャクソン、ジュリアーノ・ジェンマなど撮影。
1973年
3人展(一色一成、桜井秀、長岡宏)銀座富士フォトサロン
1975年
写真展『ラグーン』 3人展 大阪大丸デパート
1993年
写真展『光のなかに』 銀座コダックフォトサロン
1994年
写真展『西部への想い』 銀座富士フォトサロン
1995年
写真展『日本の彩』 新宿コニカフォトサロン
1997年
フリーとしてアメリカ西部を撮り続け、国内に於いて母なる海岸線の撮影にも取り組む。
1997年
写真展『静かな町』 銀座富士フォトサロン
1997年
写真展『天使の庭園』 銀座コダックフォトサロン
1999年
写真展『天使の風景』 紺座キヤノンフォトサロン
2000年
写真展『天使の絵本』 銀座富士フォトサロン
2003年
写真展『AN ANGEL WINGS』 銀座富士フォトサロン
2003年
写真展『臨界』 銀座キヤノンフォトサロン
2005年
写真展『臨界の黙示』 銀座ニコンフォトサロン
2008年
写真展『エナジー』 ミッドタウン富士フォトサロン
2011年
写真展『ノスタルジックな道ルート66』 キヤノンギャラリー S
2012年
写真展『藤本四八写真文化賞受賞展』 飯田市立美術博物館
2012年
写真展『藤本四八写真文化賞受賞展』 キヤノンギャラリー銀座
2014年
写真展『HOLLYWOOD』 キヤノンギャラリー銀座 他

主な受賞

  • 毎日広告大賞
  • 毎日広告準大賞
  • FCCグランプリ 通産省繊維局長賞
  • 第8回藤本四八写真文化賞
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