世界的な写真家/映像作家である西宮正明氏が、「写真の粒子は美しい」というコンセプトの下、写真表現を構成するフィルム粒子の表情に焦点を当てた実験的な作品展です。展示作品は、まずベースとなる35ミリネガフィルムを高解像度のCCDスキャナーで読み取り、そこに表れたフィルム粒子のシャープネスや豊富な階調、さらには高感度に増感現像されたざらついた荒々しさを、大判プリンターによって大画面に再現しています。展示点数は約40点で、すべてモノクロ作品です。本展を通じて西宮氏は、フィルム粒子の美しさをデジタルのピクセルが自由かつグラフィカルに表現するという、フィルムとデジタルの新しい相互関係を提案しています。
なお、展示作品はすべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントし、併せてキヤノンのプロジェクター「POWER PROJECTOR WUX10 Mark II」を使用した、フルHD映像の動画作品の映写も行います。