共有フォルダーのデータを簡単に復元する

PCでは削除したファイルは「ゴミ箱」に溜り、「ゴミ箱」を空にしない限りはいつでも戻すことができます。 しかしWindowsサーバーの共有フォルダーに置かれたデータは、削除するとその瞬間に消えてしまいます。
この場合、データを戻すには通常バックアップから戻すしかありませんが、これはシステム管理者にとっては大きな作業負荷となります。もちろんバックアップがない場合は復元はできません。

データをファイルサーバーから削除するとその瞬間になくなります。

このような問題に対応するために、Windowsサーバーには「シャドウコピー」の機能が標準装備されています。シャドウコピーを利用すれば、クライアント側の簡単な操作でデータを復元することができます。
(シャドウコピーの機能はデフォルトでは無効になってるため、使用開始時には設定を行う必要があります。詳しくはSIerにご相談ください)

シャドウコピーの利用(クライアント操作)

シャドウコピーのデータ復元操作はとても簡単です。
データが入っていたフォルダーを右クリックし、「以前のバージョンの復元」を選択します。
(下記はWindows 7の画面です)

以前のバージョンの復元

「以前のバージョン」タブの「フォルダーのバージョン」から復元したい日時のフォルダーを選択します。
「開く」またはダブルクリックでシャドウコピーされたファイルが表示されますので、必要なファイルをローカルに保存すればOKです。

開く

シャドウコピーの仕組み

Windowsサーバーのシャドウコピーは一定の間隔でディスクのスナップショットを自動で保存する機能です。
ユーザーミスなどによるデータ消失の他、誤って上書き保存した場合や、ファイルが破損してしまった場合でも、シャドウコピー時点のデータまで戻すことが可能です。

一定の間隔でファイルをスナップショット保存します。スナップショットデータは設定した最大ボリュームサイズに応じて古い順に自動削除されます。

シャドウコピーに使用する容量(最低300MB~)やコピーのスケジュールは任意に設定することが可能です。

ただし、
・リアルタイムでのバックアップには対応していない。
・データはシャドウコピーの利用領域によって古いものから自動削除される。
という注意点があります。

またハードディスクが破損した場合、シャドウコピーも失われますのでこの機能をバックアップの代わりに使用することはできません。 あくまで簡易的で手軽な復旧手段としてご活用ください。

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