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職業安定法が改正され、労働者の募集を行う際のルールが変わります
アクタス社会保険労務士法人

  • 会社の処方箋
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2023年3月16日

2022年10月1日より、改正職業安定法が施行されました。求職活動におけるインターネットの利用が拡大する中、求職者が安心してサービスを利用できるよう、主にウェブ上の求人サービス等を対象にした労働者の募集を行う際のルールを明確にすることが改正の目的です。今回は改正のポイントおよび企業に求められる対応について解説いたします。

求人情報等の的確な表示の義務化

求人等に関する下記の情報について、虚偽または誤解を生じさせる表示を禁止し、的確な表示が義務付けられました。

(1)求人情報 (2)求職者情報 (3)求人企業に関する情報 (4)自社に関する情報 (5)事業の実績に関する情報

  • 虚偽表示の例
    • 実際に募集をおこなう企業と別の企業の名前で求人を掲載する。
    • 実際の賃金よりも高額な賃金の求人を掲載する。
  • 誤解をさせる表示の例
    • 営業職中心の業務を「事務職」と表示する。
    • 固定残業代を採用する場合に、基礎となる労働時間数等を明示せず、基本給に含めて表示する。

また、求人情報については正確かつ最新の内容に保つため「変更があれば速やかに変更を行う」「いつの時点の情報なのかを明らかにする」などの措置を講じることが求められます。

個人情報の取り扱いに関するルールの整備

求職者の個人情報を収集する際には、個人情報を収集・使用・保管する目的をウェブサイトに掲載するなどの方法で明らかにしなくてはなりません。

  • 目的明示の例
    • 「当社の募集ポストに関するメールマガジン配信のために使用します」と表示する。
    • 「面接の日程に関する連絡に使用します」と表示する。

本改正は自社のホームページやウェブメディア等で求人情報の公開を行っている企業にとって対応が必要となりますが、的確な情報を公開することによってマッチング機能が向上することは労働者を必要としている企業にとって望ましいことといえます。
現在掲載している求人情報がある場合は、内容や更新体制について見直しを行い、法改正に対応できているか確認を行いましょう。

著者プロフィール

アクタス社会保険労務士法人
スタッフ約200名、東京と大阪に計4拠点をもつアクタスグループの一員。
アクタス税理士法人、アクタスHRコンサルティング(株)、アクタスITソリューションズ(株)と連携し、中小ベンチャー企業から上場企業まで、顧客のニーズに合わせて、人事労務、税務会計、システム構築支援の各サービスを提供しています。

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