●Kernel 2.4.2

【操作手順】

1. カーネルのtarパッケージをコピーして解凍してください。その後で、シンボリックリンクを張り直します。

※/usr/src/linuxディレクトリ(シンボリックリンク)がある場合は、予め削除かリネームをしておいてください。
削除する場合 … # rm -f linux
リネームする場合 … # mv linux linux-2.4.1 (linuxをlinux-2.4.1にリネームする例)

# cp linux-2.4.2.tar.gz /usr/src/
# cd /usr/src/
# tar -zxvf linux-2.4.2.tar.gz
# mv linux linux-2.4.2
# ln -s linux-2.4.2 linux

2. xconfigを使って、カーネルの構成を設定します。

# cd /usr/src/linux/
# make xconfig

※xconfigの起動後、次の設定を行い、Save and Exitで終了してください。

USB support

・Preliminary USB device filesystem をy

・UHCI Alternate Driver (JE) support をn(「はじめに」を参照してください)

・UHCI(Intel PIIX4, VIA, …) support をy(「はじめに」を参照してください)

・USB Printer support をy

ここでの設定は、USB接続の構成のみを指定しています。パラレル接続やLANの構成は、お客様の環境に合わせて設定が必要です。 なお、ネットワークの設定を行わないと、バッファにデータがたまって印刷できない症状が確認されています。 必ず、下記のネットワークの設定も行ってください。
※Canon動作確認システムにて症状を確認しました。お客様のネットワーク等の環境によって異なりますので、あらかじめご了承ください。

パラレル接続とLANの設定例を次に示します。

Parallel port support

・Parallel port support をm

・PC-style hardware をm

・IEEE1284 transfer modesをy

Character device

・Parallel printer support をm

注意:

Kernel 2.4.2ではstatus readbackに不具合があるため、パラレルポート環境での印刷に関しては、ステータスモニタが正常に動作しません。 印刷後ステータスモニタが印刷中の表示のまま終了しない場合は、「印刷中止」ボタンを押して手動で終了させるか、以下の部分の変更を行い、 ステータスモニタを表示しないようにしてください。 USBからの印刷に関しては、上記障害は出ません。なるべくこちらの環境を利用してください。

インストール直後に、/usr/local/bin/bjs600psをgedit等のテキストエディタで開き、以下の部分を削除してください。

   --lgmon

Network device support
Ethernet(10 or 100Mbit)

・3COM cards をy

・3c590/3c900 series(592/595/597)"Vortex/Boomerang"support をm

※カードメーカー、型番により設定は異なります。詳細は、xconfigのヘルプまたは各ネットワークカードのメーカーのホームページを参照してください。

3. カーネル、モジュールをコンパイルします。

# make dep;make clean
# make bzImage
# make modules
# make modules_install

4. カーネルとシステムマップをコピーし、System.mapのシンボリックリンクを作成します。

# cp /usr/src/linux/arch/i386/boot/bzImage /boot/vmlinuz-2.4.2
# cp /usr/src/linux/System.map /boot/System.map-2.4.2
# cd /boot/
# rm System.map(バックアップしたい場合は # mv System.map System.map.bakなど)
# ln -s System.map-2.4.2 System.map

5. 前のカーネルと共存させるために、別名でliloに登録します。

※gedit等のテキストエディッタを開いて以下の内容を/etc/lilo.confに追加します。

# gedit /etc/lilo.conf
image=/boot/vmlinuz-2.4.2
        label=linux-2.4.2
        read-only
        root=/dev/hda1

※設定内容は、コンピュータの環境やディストリビューションのインストール状況によって異なります。
詳しくは、ターミナルを使用して、man lilo.confで表示される内容や、市販の解説書を参照してください。

設定内容をliloに反映させます。

# /sbin/lilo

6. モジュールユーティリティーをバージョンアップします。

以下のコマンドを実行し、表示されるバージョンによって、モジュールユーティリティのバージョンアップが必要かどうかを判断します。

# /sbin/insmod -V

・バージョンが2.4.2以降の場合

バージョンアップは不要です。

・バージョンが2.4.2以前の場合

TurboLinux 6.0 Workstationでは標準でバージョン2.1.121が入っているため、バージョンアップする必要性があります。
バージョン2.4.2以降のモジュールユーティリティのソースを以下のサイトよりダウンロードしてください。

http://www.kernel.org/pub/linux/utils/kernel/modutils/

モジュールユーティリティをインストールします。ここでは、バージョン2.4.6を例にします。

# tar -zxvf modutils-2.4.6.tar.gz
# cd modutils-2.4.6
# ./configure
# make
# make install

7. デバイスファイルを作成します。

# cd /dev
# mknod usblp0 c 180 0

8. BJフィルタをインストールします。

# rpm -ivh bjfiltercom-1.3-1.i386.rpm
# rpm -ivh bjfilters600-1.3-1.i386.rpm

9. /etc/printcapを編集します。

bjs600usbraw:\
  :lp=/dev/usblp0:\
  :sd=/var/spool/lpd/bjs600usbraw:\
  :mx#0:\
  :sh:\
  :rw:\
  :if=/usr/local/bin/bjs600raw:
bjs600usbps:\
  :lp=/dev/usblp0:\
  :sd=/var/spool/lpd/bjs600usbps:\
  :mx#0:\
  :sh:\
  :rw:\
  :if=/usr/local/bin/bjs600ps:

10. スプールディレクトリを作成します。

# mkdir /var/spool/lpd/bjs600usbraw
# mkdir /var/spool/lpd/bjs600usbps

11. コンピュータを再起動して、ブートローダLILOからカーネル2.4.2を選択して起動します。