■TurboLinux 6.0 Workstation

このディストリビューションでは、印刷に必要なlpdサービスがデフォルトで実行されるようになっていません。 インストール時の「起動サービス設定」画面で有効にするか、「Turbolinux環境設定ツール」を利用して有効にしてください。 詳細は、「BJフィルタ Ver.1.31 取扱説明」を参照してください。

以下の内容はBJ S600を例として記載してあります。 他のモデルでも手順は同様ですので、ファイル名等を読み替えて操作してください。

●Kernel 2.2.19

【操作手順】

1. カーネルのtarパッケージをコピーして解凍してください。その後で、シンボリックリンクを張り直します。

※/usr/src/linuxディレクトリ(シンボリックリンク)がある場合は、予め削除かリネームをしておいてください。
削除する場合 … # rm -f linux
リネームする場合 … # mv linux linux-2.2.18 (linuxをlinux-2.2.18にリネームする例)

# cp linux-2.2.19.tar.gz /usr/src/
# cd /usr/src/
# tar -zxvf linux-2.2.19.tar.gz
# mv linux linux-2.2.19
# ln -s linux-2.2.19 linux

2. xconfigを使って、カーネルの構成を設定します。

# cd /usr/src/linux/
# make xconfig

※xconfigの起動後、次の設定を行い、Save and Exitで終了してください。

USB support

・Support for USB をy

・Preliminary USB device filesystem をy

・UHCI (Intel PIIX4, VIA, …) support をy (「はじめに」を参照してください)

・USB Printer support をy

Loadable module support

・Kernel module loader をy

ここでの設定は、USB接続の構成のみを指定しています。パラレル接続やLANの構成は、お客様の環境に合わせて設定が必要です。 なお、ネットワークの設定を行わないと、バッファにデータがたまって印刷できない症状が確認されています。 必ず、下記のネットワークの設定も行ってください。
※Canon動作確認システムにて症状を確認しました。お客様のネットワーク等の環境によって異なりますので、あらかじめご了承ください。

パラレル接続とLANの設定例を次に示します。

General setup

・Parallel port support をm

・PC-style hardware をm

Character device

・Parallel printer support をm

・Support IEEE1284 status readback をy

Network device support
Ethernet(10 or 100Mbit)

・3COM cards をy

・3c590/3c900 series(592/595/597)"Vortex/Boomerang"support をm

※カードメーカー、型番により設定は異なります。詳細は、xconfigのヘルプまたは各ネットワークカードのメーカーのホームページを参照してください。

3. カーネル、モジュールをコンパイルします。

# make dep;make clean
# make bzImage
# make modules
# make modules_install

4. カーネルとシステムマップをコピーし、System.mapのシンボリックリンクを作成します。

# cp /usr/src/linux/arch/i386/boot/bzImage /boot/vmlinuz-2.2.19
# cp /usr/src/linux/System.map /boot/System.map-2.2.19
# cd /boot/
# rm System.map(バックアップしたい場合は # mv System.map System.map.bakなど)
# ln -s System.map-2.2.19 System.map

5. 前のカーネルと共存させるために、別名でliloに登録します。

※gedit等のテキストエディタを開いて、以下の内容を/etc/lilo.confに追加します。

# gedit /etc/lilo.conf
image=/boot/vmlinuz-2.2.19
        label=linux-2.2.19
        read-only
        root=/dev/hda1

※設定内容は、コンピュータの環境やディストリビューションのインストール状況によって異なります。
詳しくは、ターミナルを使用して、man lilo.confで表示される内容や、市販の解説書を参照してください。

設定内容をliloに反映させます。

# /sbin/lilo

6. モジュールユーティリティーをバージョンアップします。

以下のコマンドを実行し、表示されるバージョンによって、モジュールユーティリティのバージョンアップが必要かどうかを判断します。

# /sbin/insmod -V

・バージョンが2.1.121以降の場合

バージョンアップは不要です。TurboLinux 6.0 Workstationでは標準でバージョン2.1.121が入っているため、バージョンアップの必要はありません。

・バージョンが2.1.121以前の場合

バージョン2.1.121以降のモジュールユーティリティのソースを、次のサイトよりダウンロードしてください。

http://www.kernel.org/pub/linux/utils/kernel/modutils/

モジュールユーティリティをインストールします。ここでは、バージョン2.4.6を例にします。

# tar -zxvf modutils-2.4.6.tar.gz
# cd modutils-2.4.6
# ./configure
# make
# make install

7. デバイスファイルを作成します。

# cd /dev
# mknod usblp0 c 180 0

8. BJフィルタをインストールします。

# rpm -ivh bjfiltercom-1.3-1.i386.rpm
# rpm -ivh bjfilters600-1.3-1.i386.rpm

9. /etc/printcapを編集します。

bjs600usbraw:\
  :lp=/dev/usblp0:\
  :sd=/var/spool/lpd/bjs600usbraw:\
  :mx#0:\
  :sh:\
  :rw:\
  :if=/usr/local/bin/bjs600raw:
bjs600usbps:\
  :lp=/dev/usblp0:\
  :sd=/var/spool/lpd/bjs600usbps:\
  :mx#0:\
  :sh:\
  :rw:\
  :if=/usr/local/bin/bjs600ps:

10. スプールディレクトリを作成します。

# mkdir /var/spool/lpd/bjs600usbraw
# mkdir /var/spool/lpd/bjs600usbps

11. コンピュータを再起動して、ブートローダLILOからカーネル2.2.19を選択して起動します。