現 象14:
プリントフィルタのフィルタUIが表示されず、印刷ができません。
対 策:
ジョブがスプールファイルにたまっている可能性があります。
「xhost [hostname]」を実行せずに、印刷要求をしてしまった場合、プリントフィルタのフィルタUIが表示されず、ジョブがたまったままになります。
この場合は、lprmコマンドでジョブを削除し、「xhost [hostname]」を実行してください。
または、印刷時にキューの名前を間違えた場合など、他のキューにジョブがたまっている可能性もあります。
1つ1つのキューを確認して、すべてのジョブを削除してください。
【ip7500_usb_psのキューのジョブ番号10を削除する例】
1. 現在、ip7500_usb_psに送られてたまっているジョブを一覧表示させます。
lpq -P ip7500_usb_ps
2. その中から削除したいジョブが、ジョブ番号10であることを確認したら、以下のコマンドで削除します。
lprm -P ip7500_usb_ps 10
lprmコマンドで削除できない場合には、コンピュータを再起動した後、キュー内のジョブをlprmコマンドで削除してください。
rootにて、/var/spool/lpd/内のファイルを強制的に削除すると、システムに不整合が生じることがあるので、決して自分では削除しないでください。
killコマンドを使ってlpdを強制的に終了する操作は、システムに不整合を生じさせる場合があるので、おやめください。
現 象15:
プリントフィルタのフィルタUIで[OK]ボタンをクリックしたにもかかわらず、スプールファイルがたまったまま、プリンタに送信されません。
対 策:
印刷データによっては、PostScriptファイルをghostscriptでPPMに変換する際にエラーになることがあります(PostScriptファイルをghostviewで開いてみるとエラー表示されます)。
他のアプリケーションを使用して試してください。
現 象16:
画像の一部が切り取られて拡大印刷されたり、画像が縮小されて(余白が多く)印刷されたりします。
画像が切り取られることなく、用紙サイズいっぱいに印刷することができません。
対 策:
アプリケーション、ip7500_psおよびプリントフィルタで指定する用紙サイズを同一にしてください。
ip7500_psで指定できる用紙サイズのパラメータは、以下のとおりです。まったく同じサイズがない場合は、縦横ともに大きいサイズを指定してください。
ip7500_psで指定できる用紙サイズのパラメータ->a5 / a4 / b5 / letter / legal / a6
上記3箇所の用紙サイズを一致させても、元データの縦横比率によっては、アプリケーションによる拡大縮小時に余白が多くなってしまうこともあります。
また、画像を切り取られたくない場合は、/usr/local/bin/ip7500_psで指定する用紙サイズを、アプリケーションで指定する用紙サイズより大きくしてください。
現 象17:
ユーザー定義用紙の最大サイズを指定してフィットページ印刷を行っても、A4サイズを指定した場合と画像サイズが変わりません。
対 策:
A4、Legal、ユーザー定義用紙の最大サイズについては、プリンタ本体でサポートしている印刷幅に制限されます。
/usr/local/bin/ip7500_psファイルで指定している用紙サイズに合わせて切り取られた画像は、最終的にプリントフィルタで指定した用紙サイズにまで拡大されますが、プリンタの印刷幅に制限されるため、画像サイズの拡大率が同一となります。
現 象18:
1つ目の印刷が完了する前に、次の印刷を行っても、プリントフィルタのフィルタUIが表示されません。
対 策:
1つ目の印刷が完了するまでお待ちください。完了後、次の印刷に対する、フィルタUIが表示されます。
現 象19:
ステータスモニタの状態表示が変化しないことがあります。
対 策:
プリンタ本体のLEDでエラーが表示されている場合は、その原因を取り除いてください。
現 象20:
コマンドラインからTIFF、BMPのデータが印刷できません。
対 策:
TIFFファイルは非圧縮モード以外では印刷できないことがあります。
BMPは24ビットデータ形式のみサポートしています。
以下にサポートしている画像フォーマットを示します。
TIFF:非圧縮モードのみ
BMP:各色8bitRGBのみ
PPM:各色8bitRGBのみ(バイナリ形式)
PNG:各色8bitRGB/8bitGray/Index/各色8bit α RGB/8bit α Gray
上記フォーマット以外は、アプリケーションから印刷してください。
現 象21:
ハードディスクの空き容量の少ないコンピュータでうまく印刷できなくなりました。
対 策:
印刷を頻繁にキャンセルすると、この現象が発生しやすくなります。
アプリケーションからの印刷時に内部で使用されるghostscriptは、/tmpの下に一時ファイルを作成していきます。
大きな画像を印刷すると、この一時ファイルも大きくなります。一時ファイルの数が増えると、ディスクスペースを圧迫していきます。
ghostscriptの一時ファイルは、基本的にユーザーが手動で削除する仕様になっています。
rmコマンドでgs_から始まるファイルを削除してください。
現 象22:
線が太くなったり、二重に印刷されたりすることがあります。
対 策:
プリントフィルタ内部でのスケーリング処理では、このような現象が起こることがあります。
印刷したい画像ファイル(TIFF、BMP、PPM)をフォトレタッチアプリケーション等で拡大縮小し、その画像ファイルをコマンドラインモードから印刷してください。
現 象23:
プリントフィルタのインストール完了後に生成されるファイルとその場所を教えてください。
対 策:
「インストールされるファイルとその場所」、および「LPRngで印刷を行う場合に必要なパッケージとインストール方法を教えてください。」を参照してください。
現 象24:
ターミナルから--guiオプション付コマンドで印刷をしたら、ステータスモニタが起動せず、印刷できません。
対 策:
Linux起動時に、必ずターミナルで「xhost [hostname]」を実行してください。
「xhost [hostname]」を実行せずに印刷を行った場合は、スプールファイルが残ってしまうので、lprmコマンドを利用して必ずスプールを空にしてください。
現 象25:
大きなデータサイズの画像が印刷できません。
対 策:
/etc/printcapに「:mx#0:\」の設定が必要です。
この設定がない場合は、印刷できるファイルサイズの制限を受けてしまいますので、必ず設定をしてください。
現 象26:
ジョブキャンセル後に、正しく印刷できないことがあります。
対 策:
LinuxのUSBドライバにデバイスリセットが実装されておらず、プリンタリセットができないのが原因です。
以下に復帰手順を説明します。
まず、すべてのジョブを削除します。
その後、次のいずれかを実行してください。
プリンタの電源をオフにした後、再度オンにします。
USBケーブルをいったん抜いてから、もう一度差し込みます。
リブートします。
現 象27:
大量印刷中に印刷が中断されます。
対 策:
大量に印刷して時間がかかる場合は、Linuxのタイムアウト設定で強制終了されることがあります。
タイムアウトしない設定にするには、以下のいずれかの方法で対処してください。
/etc/printcapの各エントリに:send_job_rw_timeout=0:\を追加します。
/etc/lpd.confの以下の項目を変更します。
default send_job_rw_timeout=600(INTEGER) -> send_job_rw_timeout=0
default exit_linger_timeout=600(INTEGER) -> exit_linger_timeout=0
default lpd_poll_time=600(INTEGER) -> lpd_poll_time=0
現 象28:
GIMPで正方形のデータを印刷すると、右辺に点状の印刷が数個発生します。
対 策:
アプリケーションの障害です。
現 象29:
複数ページを印刷中にプリンタのカバーを開くと、その後の印刷が行われないことがあります。
対 策:
複数ページにわたるドキュメントの印刷中に、ページ区切りの排紙直後のタイミングでプリンタのカバーを開くと、その後の印刷がキャンセルされてしまうことがあります。
これは、プリンタの仕様によるものです。
以下の操作を行った後で、もう一度印刷を実行してください。
1. すべてのジョブを削除します。
2. その後、以下のいずれかを行います。
プリンタの電源をオフにした後、再度オンにします。
USBケーブルをいったん抜いてから、もう一度差し込みます。
リブートします。
現 象30:
LPRngで印刷を行う場合に必要なパッケージとインストール方法を教えてください。
対 策:
LPRngで印刷を行う場合は、『共通パッケージ』と『機種別パッケージ』以外に、『LPRng追加パッケージ』をインストールする必要があります(下記rpmファイル名の「2.60-x」の部分はバージョン番号です。「x」は「1」から「9」のいずれかの数字です)。
cnijfilter-ip7500-lprng-2.60-x.i386.rpm -------- LPRng追加パッケージ
まず、rootでログインします。
その後、以下の手順でインストールしてください。
1. 「パッケージについて」で挙げているファイルと、上記のファイルを、キヤノンのWebサイトからダウンロードします。
2. ターミナルソフトのコマンドラインから、rpmコマンドを使用して、プリントフィルタをインストールします。
[root@zzz /yyy]# rpm -ivh cnijfilter-common-2.60-x.i386.rpm
[root@zzz /yyy]# rpm -ivh cnijfilter-ip7500-2.60-x.i386.rpm
[root@zzz /yyy]# rpm -ivh cnijfilter-ip7500-lprng-2.60-x.i386.rpm
3. printcapの編集
エディターで、/etc/printcapを開きます。printcapに次の内容を追加し、保存してからエディターを終了してください。
printcapのサンプルファイルがある場合は、オリジナルのprintcapをサンプルで置き換えても構いません。
【/etc/printcapの記述例】
ip7500_usb_raw:\
:lp=/dev/usb/lp0:\
:sd=/var/spool/lpd/ip7500_usb_raw:\
:mx#0:\
:sh:\
:rw:\
:if=/usr/local/bin/ip7500_raw:
ip7500_usb_ps:\
:lp=/dev/usb/lp0:\
:sd=/var/spool/lpd/ip7500_usb_ps:\
:mx#0:\
:sh:\
:rw:\
:if=/usr/local/bin/ip7500_ps:
4. コンピュータの再起動を行います。
LPRng追加パッケージにおいて、インストールされるファイルとその場所は次のとおりです。
【実行ファイル】
/usr/local/bin/ijcmdip7500 (コマンドラッパ)
/usr/local/bin/stsmonip7500 (ステータスモニタ)
【スクリプト】
/usr/local/bin/ip7500_ps (PS印刷用フィルタスクリプト)
/usr/local/bin/ip7500_raw (raw印刷用フィルタスクリプト)
【ステータスモニタ用データ】
/usr/local/share/locale/cs/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/da/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/de/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/el/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/es/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/fi/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/fr/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/hu/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/it/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/ja/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/ko/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/nl/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/no/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/pl/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/pt/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/ru/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/sv/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/th/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/tr/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/zh/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/locale/zh_TW/LC_MESSAGES/stsmonip7500.mo (カタログ·ファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24b.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24b1.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24b2.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24b3.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24bf.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24c.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24c1.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24c2.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24c3.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_24cf.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_bb.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_bk.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_cy.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_el.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_er.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_gr.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_low.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_low010.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_low040.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_low070.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_low_bb.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_ma.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_out.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_out_bb.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_pb.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_pc.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_pm.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_re.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_sp.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Ink_ye.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_bb.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_bk.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_cy.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_el.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_er.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_gr.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_ma.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_pb.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_pc.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_pm.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_re.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_sp.xpm (pixmapファイル)
/usr/local/share/stsmonip7500/pixmaps/Inkg_ye.xpm (pixmapファイル)
現 象31:
LPR印刷でUIおよびステータス表示が設定した言語になりません。
対 策:
rootでログインして、ターミナルソフトのコマンドラインから次のように入力してください。
service lpd restart
または、
/etc/init.d/lpd restart
お使いの環境によっては、上記の対策を行っても設定した言語の表示にならない場合があります。