経営者からのメッセージ

「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIVを開始
2011年、キヤノンは、「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIVをスタートさせました。新興国の急激な成長などにより、世界の経済地図や産業構造が大きく塗り換えられる大変革の時を迎えつつあるなかで、キヤノンも時代の変化に対応して前進するために、常に自らを変えていく「変革」を実践してまいります。
2010年までの5年にわたって取り組んだ「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIIIでは、世界同時不況の影響を受け、拡大路線から「経営の安定性とクオリティの向上」へと方針転換することとなりました。しかし、「成長元年」と位置づけた2010年には、オランダのオセ社やポーランドのオプトポルテクノロジー社をグループに加え、現行主力事業と新規事業の一層の強化に努めたほか、生産性の向上などに取り組み、結果として健全な財務体質を維持しながら増収増益を実現することができました。
「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIVにおいては、「“Aiming for the Summit”~Speed & Sound Growth~」をスローガンとして掲げ、主要経営指標で世界のトップ100社入りすることをめざし、新たな挑戦を開始します。全主力事業において圧倒的No.1をめざすことはもちろん、その周辺や関連する分野への多角化を推進し、事業のすそ野を広げると同時に、「メディカル」や「産業機器」を新たな事業の柱へと育成いたします。
また、研究開発、生産、販売といった製造業としての基本機能を時代の変化に合わせて大きく変革させてまいります。日米欧にイノベーションセンターをもち、それぞれの地域が得意とする製品開発を行う「世界三極体制」を推進する一方、世界を俯瞰して生産拠点の最適な配置を実現する「世界最適生産体制」の確立、今後の世界の成長センターとなる新興国をはじめとした世界販売力の徹底強化、そして環境先進企業としての基盤の確立などに注力してまいります。
社会的責任を着実に遂行
キヤノンの企業活動のフィールドは今後さらに拡大していきます。キヤノンは、「共生」の理念のもと、世界中から親しまれ、尊敬される真のグローバルエクセレントカンパニーをめざす企業として、これまで以上に社会的責任を着実に遂行してまいります。
コンプライアンスや内部統制を引き続き強化する一方で、環境配慮と品質への取り組みを重要な戦略、目標として一層の強化を図ってまいります。
環境配慮においては、「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIVおよび2009年に掲げた環境ビジョン「Action for Green」にもとづき、豊かな生活と地球環境の両立を実現してまいります。環境先進企業として、お客様に高機能で使いやすい製品を提供しながら、「つくる」「つかう」「いかす」という製品ライフサイクル全体を通じて、お客様やビジネスパートナーの皆様とともに、CO2排出量削減、資源の有効利用、有害物質の廃除を着実に進めてまいります。
ブランドへの信頼の礎となる品質については、メーカーにとっての生命線であるとの意識を強くもち、品質至上主義のさらなる浸透を図ってまいります。
また、キヤノンは、これまで各部門単位で取り組んできたCSR活動をさらに力強く推進するために、2011年4月、本社にCSRの統括部門を設置しました。今後も、キヤノンならではの活動を追求しながら社会の要請に応えるべく、さらに変革を進めてまいります。
東日本大震災への対応
2011年3月11日、キヤノンの基盤がある日本において、東日本大震災という未曾有の災害が発生しました。お亡くなりになられた方々には心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々には謹んでお見舞いを申し上げます。被災地域の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
キヤノンでは、被災された方々の救援活動のために、いち早く義援金を贈りました。さらに、災害現場の医療において活躍の実績があるポータブルX線デジタル撮影システムを日本赤十字社に提供しました。
また、日本のキヤノングループにおいては、建物や生産設備が被害を受けたほか、サプライチェーンにも少なからず影響が及ぶこととなりましたが、キヤノンは、迅速な復旧とお客様への持続的な製品供給を果たすことが緊急時における社会的責任であるとの認識に立ち、総力を結集して、社会への影響を最小限にとどめるよう努力しました。
良き企業文化を継承する人材育成に注力し、社会の持続的な発展に貢献
キヤノンには、「人間尊重」を基盤とし、企業文化の一つの象徴である「進取の気性」と創業期からの行動指針である「三自の精神(自発・自治・自覚)」を発揮することで、自らを変革し、成長してきた歴史があります。
これらを継承し、グローバルに通用する感覚をもった人材を育成していくことで、100年、200年と永々と発展する真のグローバルエクセレントカンパニーへと着実に歩みを進め、社会の持続的発展に貢献し続けてまいります。
今後ともキヤノンへの温かいご理解とご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
キヤノン株式会社
代表取締役会長兼社長 CEO
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