環境保証への取り組み
2010年の環境保証活動
キヤノンの製品ライフサイクル全体のCO2排出量は、各ステージ別で見ると事業拠点活動・物流で30%、お客様の使用やサプライヤーでの原材料・部品製造で70%を占めます。環境負荷を低減するためには、製品ライフサイクル全体を見据えた活動が重要になっており、キヤノンは、技術革新と経営効率の向上に取り組んでいます。
2010年は、事業拠点において、各種設備の運転適切化や効率改善を行い、固定的に発生するCO2と生産に連動して発生するCO2の削減に取り組みました。また製品については、省エネルギー化や、バイオマスプラスチックなどの環境に配慮した原材料を使用した製品の拡大などを図るほか、お客様使用時の環境負荷低減につながる情報提供などを実施しました。しかし、経済の回復にともない売上も増加し、製品ライフサイクル全体のCO2排出量は前年に比べて約30%増加しました。また、ライフサイクルCO2排出量の多い事務機や産業用機器の売上がのびているため、売上高CO2原単位も悪化しました。

ライフサイクルCO2排出量の推移

2010年のマテリアルバランス
- ※ CO2集計の基本的な考え方
京都議定書で定める温室効果ガスのうち、エネルギー系温室効果ガスであるCO2を集計の対象としています。データ集計のさらなる精度向上などにより、過去のデータが修正される場合があります。
CO2換算係数については、各年の地域別係数を使用し、国内は環境省・電気事業連合会の公表値、海外はIEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)の各地域の公表値を使用しています(事業所活動の対象範囲は、「環境報告対象事業所」をご覧ください)。お客様使用については、2000年の環境省の公表値を使用し、対象年度の出荷製品が平均使用年数において消費する電力量をCO2換算しています。そのほかのCO2換算係数については、JEMAI-LCA(LCAソフト:社団法人 産業環境管理協会)の係数を使用しています。
行動計画
キヤノンは、環境ビジョンの実現に向けた取り組みを組織的に推進していくために、行動計画を策定し、活動の進捗を管理しています。活動実績は、毎年、評価・検証し、今後の活動につなげていきます。
2010年の行動計画と活動実績
| 行動計画 | 2010年の活動実績 | ||
|---|---|---|---|
| つくる | |||
| 原材料 | 原材料・調達品のCO2削減 | サプライヤーとの協働による投入資源・エネルギーのムダ取り強化 | 部品レベルのCO2削減に向け、サプライヤーとの協働により、省資源・省エネルギー推進のノウハウおよび手順の事例集を作成し、開発・設計プロセスへの反映を開始。 |
| シミュレーション活用による開発時の環境負荷低減 | シミュレーションの活用により、メカ部品の材料削減を拡大するとともに、解析期間の短縮による開発プロセスの効率化を推進。 | ||
| 環境配慮設計の推進 | 使いやすさを備えた超小型・軽量設計の推進 | 「IXY 50S」において、光学10倍ズームレンズ搭載モデルとして世界最薄となる22.3mmのスリムボディを実現しながら高機能化も実現。 | |
| 低環境負荷材料の活用、ライフサイクル考慮設計の推進 | 世界最高水準の難燃性をもつバイオマスプラスチックを使用した複合機業界最大の外装部品の開発に成功し、「imagePRESS C7010VP/C6010」に採用。 | ||
| 付属品、梱包材を含めたムダ取り強化 | デジタルカメラの取扱説明書の電子化を、EFレンズの取扱説明書でも実施。 | ||
| 調達品有害物質への対応と遵法 | グリーン調達の拡大、環境情報管理システムの高度化 |
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| コンプライアンス体制の強化による安心の提供 | REACH規則におけるSVHC(高懸念物質)の追加にともなう情報開示、ならびにRoHS指令の適用除外の見直しにともなう調達品の再調査を完了し、遵法状況を確認。 | ||
| 生産 | 拠点のCO2削減 | 省エネルギー生産技術の強化、省エネルギー生産設備の導入促進 | 成形樹脂アニール工程における処理装置を内製して省エネルギー化を図ることで、CO2排出量を削減(CO2削減:1,500トン/年 コスト削減:5,300万円/年)。 |
| 使用エネルギーの徹底管理による効率の向上 |
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| より環境負荷の少ないエネルギーの活用 | キヤノンプレシジョン北和徳における冷温水発生装置の燃料代替や、新たに竣工した長崎キヤノンでの省エネルギー設備の導入を推進。 | ||
| 拠点の省資源 | マテリアルフローコスト会計(MFCA)導入による資源とエネルギーのムダ取り強化 | 生産拠点ごとに最適化したムダ取り活動を展開した結果、排出物削減重量において、年間目標170トンを上回る214トン(126%)の削減を達成。 | |
| 資源再利用化技術の高度化 | トナー製造工程における原材料再利用率アップや、製造条件の見直し、トナー種ごとの製造プロセスの見直しによって、トナー廃棄物を削減。 | ||
| 有害物質の管理と遵法 | 規制化学物質の管理体制の強化 | 改正PRTR法への対応を完了(「改正PRTR法対応MSDS」約2,500件のデータベースの更新と、化学物質管理システムの運用)。 | |
| 代替物質の先行開発と活用 |
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| 物流 | 物流時のCO2削減 | より環境負荷の低い輸送手段への移行(モーダルシフト) | モーダルシフトによって約3,538トンのCO2削減効果を創出(国内)。 |
| 輸送距離、積載方法、物流プロセスのムダ取り強化 |
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| 梱包プロセスの改善 | 包装技術と製品強度の向上による梱包の簡易化 | 「PIXUS MG6130」では同梱物の小型化や製品内部への収納などを実施し、緩衝材(EPS)の使用量をMP610と比較して約19%削減。 | |
| リターナブル梱包による梱包材の効率活用 | 複写機の外装箱を国内で回収して蘇州に生産再投入するリターナブル運用を推進し、CO2排出量814トン削減、廃棄物445トン削減の効果を創出。 | ||
| キッティングの最適地化 | 大判インクジェットプリンター本体とスタンドを消費地(米国)で一体化する「現地キッティング」を7機種で実施。 | ||
| つかう | |||
| 使用 | 使用時のCO2削減 | 待機電力の最小化、超高速スタートアップなど、省エネルギー化と快適性向上の両立 | オフィス用レーザープリンターや複合機において、オンデマンド定着やIH定着などの省エネルギー技術により、低消費電力の実現とファーストプリントまでの時間短縮というユーザビリティを両立。 |
| エネルギーロスを最小化する稼動時省エネルギー技術の強化 | 「imageRUNNER ADVANCE C2020」シリーズにおいて、上位機種の省エネルギー技術を継承し、低消費電力を実現。 | ||
| ECOユース支援技術(ECOモード、ECOスイッチ)の導入 | 「PIXUS MG8130/MG6130」において、「インテリジェントタッチシステム」を導入し、操作時のムダ削減に寄与。 | ||
| お客様への使い方提案 (GREEN NAVI) |
快適性と環境性能を両立する機器設定・使い方の提案 | 2009年に公開した「GREEN NAVI オフィス編」に引き続き、「ホーム編」「ITソリューション編」を公開し、ビジネス層だけでなくコンシューマ層にまで、「使い方の提案」を含めたお客様の環境配慮活動支援を拡大。 | |
| 環境負荷の削減につながるお客様と製品とのインタフェースの強化 | 「省エネ・省資源シミュレーター」や「カートリッジ回収シミュレーター」など、製品の買い替えや消耗品の回収による環境負荷削減効果を、簡便にシミュレーションするためのWebインタフェースを提供。 | ||
| 使用時の製品価値向上 | 製品の環境情報の開示促進 |
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| 省エネルギー化と「画像」価値向上の両立 | オフィス用カラー複合機の省エネルギー化と、画像品位の向上を実現。「画像1枚当たりのCO2排出量」を10年前と比べて約80%削減。 | ||
| いかす | |||
| 再利用 | リサイクル体制の強化 | グループ全体の使用済み製品の「回収&再生」体制の拡大 |
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| 製品再生産(REM)、部品リユース、リサイクルのベストミックスによる効果向上 |
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| 高付加価値部品・材料の抽出と循環の促進 | 国内で実施していた部品リユースを、米国でも展開。米国市場において回収した複写機の一部部品をリユース。 | ||
| 再資源化プロセスの改善 | 再資源化プロセス技術の高度化 |
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2011年の行動計画
| 行動計画 | ||
|---|---|---|
| つくる | ||
| 原材料 | 原材料・調達品のCO2削減 | サプライヤーとの協働による投入資源・エネルギーのムダ取り強化 |
| シミュレーション活用による開発時の環境負荷低減 | ||
| 環境配慮設計の推進 | 使いやすさを備えた超小型・軽量設計の推進 | |
| 低環境負荷材料の活用、ライフサイクル考慮設計の推進 | ||
| 付属品、梱包材を含めたムダ取り強化 | ||
| 調達品有害物質への対応と遵法 | グリーン調達の拡大、環境情報管理システムの高度化 | |
| コンプライアンス体制の強化による安心の提供 | ||
| 生産 | 拠点のCO2削減 | 省エネルギー生産技術の強化、省エネルギー設備の導入促進※1 |
| 使用エネルギーの徹底管理による効率の向上 | ||
| より環境負荷の少ないエネルギーの活用 | ||
| 拠点の省資源 | マテリアルフローコスト会計(MFCA)導入による資源とエネルギーのムダ取り強化 | |
| 資源再利用化と技術の強化※1 | ||
| 有害物質の管理と遵法 | 規制化学物質の管理体制の強化 | |
| 代替物質の先行開発と活用 | ||
| 物流 | 物流時のCO2削減 | より環境負荷の低い輸送手段への移行(モーダルシフト) |
| 輸送距離、積載方法、物流プロセスのムダ取り強化 | ||
| 梱包プロセスの改善 | 包装技術と製品強度の向上による梱包の簡易化 | |
| 梱包プロセスのムダ取りと効率化※1 | ||
| つかう | ||
| 使用 | 使用時のCO2削減 | 待機電力の最小化、超高速スタートアップなど、省エネルギー化と快適性向上の両立 |
| エネルギーロスを最小化する稼動時省エネルギー技術の強化 | ||
| お客様への使い方提案(GREEN NAVI) | 快適性と環境性能を両立する機器設定・使い方の提案 | |
| ECOユース支援技術など、お客様と製品とのインタフェースの強化※1 | ||
| 使用時の製品価値向上 | 製品の環境情報の開示促進 | |
| 省エネルギーと「画像」価値向上の両立 | ||
| いかす | ||
| 再利用 | リサイクル体制の強化 | グループ全体の使用済み製品の「回収&再生」体制の拡大 |
| 製品再生産(REM)、部品リユース、リサイクルの促進による効果向上※1 | ||
| 再資源化プロセスの改善 | 材料再生技術の高度化※2 | |
| 処理プロセスの効率向上※2 | ||
2011年の行動計画変更点
- ※1 計画内容を拡大し活動を強化していくために、計画名を変更。
- ※2 再資源化プロセスの改善を強化するために、「材料再生技術の高度化」と「処理プロセスの効率向上」に変更。