環境への取り組み環境目標と実績

目標と実績

キヤノンは、「環境目標」の設定にあたっても、自らの事業活動の特性や環境に及ぼす影響を的確にとらえた上で、取り組みの優先順位を明確にすることが重要だと考えています。そこで、開発、生産、販売といった自らの事業活動はもちろん、サプライヤーにおける原材料・部品の製造、販売店などへの輸送、さらにはお客さまの使用に至るまで、製品ライフサイクルの各段階における環境負荷の全体像を把握。INPUTとOUTPUTに分類した「マテリアルバランス」として「見える化」しています。その結果を分析すると、各段階でそれぞれ環境に負荷を与えていることが見てとれます。
そこで、ライフサイクル全体での負荷削減に取り組むべく、各種の環境負荷をCO2に換算して、「ライフサイクルCO2製品1台当たりの改善指数年率3%改善」を「キヤノングループ中期環境目標」の総合目標に掲げています。この総合目標を、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法を活用して全社目標、事業目標、拠点目標へと落とし込み、製品ライフサイクルを考慮した環境配慮設計や生産などにつなげています。さらに、製品目標として「原材料・使用CO2製品1台当たりの改善指数年率3%改善」を、拠点目標として「拠点エネルギー使用量の原単位改善度年率1.2%改善」を定めています。また、生産拠点には拠点目標として廃棄物、水、化学物質の目標を設定しています。

  2015年環境目標 2015年実績 2016-2019年中期環境目標
総合目標 ライフサイクルCO2製品1台当たりの改善指数
年率3%改善
年率
3.3%改善
ライフサイクルCO2製品1台当たりの改善指数
年率3%改善
製品目標 原材料・使用CO2製品1台当たりの改善指数
年率3%改善
年率
3.0%改善
原材料・使用CO2製品1台当たりの改善指数
年率3%改善
拠点目標 拠点エネルギー使用量の原単位改善度
年率1.2%改善
年率
1.9%改善
拠点エネルギー使用量の原単位改善度
年率1.2%改善
2015年環境目標 2015年実績 2016年環境目標
廃棄物総排出量の原単位改善度
1%改善(2014年比)
2014年比
1.1%増加
廃棄物総排出量の原単位改善度
1%改善(2015年比)
生産に起因する水資源使用量の原単位改善度
1%改善(2014年比)
2014年比
2.7%増加
生産に起因する水資源使用量の原単位改善度
1%改善(2015年比)
管理化学物質の排出量の原単位改善度
1%改善(2014年比)
2014年比
1.1%改善
管理化学物質の排出量の原単位改善度
1%改善(2015年比)

中期環境目標に対する実績

2015年の総合目標「ライフサイクルCO2製品1台当たりの改善指数年率3%改善」は3.3%の改善となり、目標値をクリアしました。
「原材料・部品製造」ではオフィス機器の小型・軽量化、「事業拠点活動」では生産プロセスに踏み込んだ省エネ施策、「物流」では使用するコンテナの変更による積載効率向上、「お客さまの使用」ではオフィス機器や産業用機器などの省エネルギー化などに取り組んだ結果、改善できました。この効果は上記の活動と連動する製品目標「原材料・使用CO2製品1台当たりの改善指数年率3%改善」でも改善効果を挙げ、3%の改善となり目標を達成しました。
さらに、拠点目標「拠点エネルギー使用量の原単位改善度年率1.2%改善」についても、前述の活動の効果もあり1.9%の改善となり、目標を上回りました。

ライフサイクルCO2製品1台当たりの改善指数推移

ライフサイクルCO2製品1台当たりの改善指数推移

その他拠点目標に対する実績

「廃棄物総排出量の原単位改善度」については、2014年比1.0%改善の目標に対して、生産工程での廃材削減などに取り組み、廃棄物総排出量は2014年比で減少しましたが、一部の拠点での廃棄物の増加による効率悪化が影響し、原単位改善度は2014年比1.1%増加し、目標は未達成となりました。
「生産に起因する水資源使用量の原単位改善度」については、排水の再利用などに取り組み、水資源使用量は2014年比で減少しましたが、一部拠点での設備などの効率悪化が影響し、原単位改善度は2014年比2.7%増加し、目標は未達成でした。この問題については対策を講じ、すでに解決しています。
「管理化学物質の排出量の原単位改善度」については、2014年比1%改善の目標に対して、塗料の治具変更や吹き付け方法の改善などにより、2014年比1.1%改善し、目標を達成しました。

環境法規制違反/苦情への対応

2015年も環境に重大な影響を与える事故や法規制違反はありませんでした。また、罰金などの支払いも発生していません。苦情については、事業拠点の悪臭や騒音などに関する苦情がありましたが、適切に対応し解決しました。

環境負荷の全体像

2015年のマテリアルバランス

2015年のマテリアルバランス

ライフサイクルCO2排出量の推移

ライフサイクルCO2排出量の推移

2015年の製品ライフサイクル全体のCO2排出量は約631万tとなり、2014年と比較し、約2,000t(約0.03%)減少しました。とくに「お客さまの使用」ステージでCO2排出量が増加しています。これは製品の省エネルギー化を進めるなか、「お客さまの使用」ステージの環境負荷が大きい産業用機器の販売量が増えたことが大きく影響しています。

CO2集計の基本的な考え方

京都議定書(改訂版)で定める温室効果ガスを集計の対象としています。データ集計のさらなる精度向上などにより、過去のデータが修正される場合があります。
電力のCO2換算係数については、各年の地域別係数を使用し、国内は環境省・電気事業連合会の公表値、海外はIEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)の各地域の公表値を使用しています(事業所活動の対象範囲は、「環境報告対象事業所」をご覧ください)。
「お客さまの使用」については、上記と同様の換算値を使用し、対象年度の出荷製品が平均使用年数・平均使用枚数などにおいて消費する電力量をCO2換算しています。そのほかのCO2換算係数については、カーボンフットプリントコミュニケーションプログラム(一般社団法人産業環境管理協会)の係数を使用しています。

GHG排出量(CO2換算値)の第三者検証について

「ライフサイクルCO2排出量の推移」および「2015年のマテリアルバランス」に掲載している数値のうち、2015年のCO2排出量のみ第三者検証を受けています。

2015年のスコープ3 GHG排出量(千t-CO2

カテゴリー 算定対象 2015年 算定方法
1 購入した製品・サービス 2,680 投入原材料の素材別重量に素材別/加工別原単位を乗じて算出
2 資本財 745 購入した資本財の区分ごとの合計金額に区分別原単位を乗じて算出
3 スコープ1、2に含まれない燃料/エネルギー活動 97 各拠点での燃料/電力使用量をそれぞれ合計し、燃料採掘から燃焼/発電までの原単位を乗じて算出
4 輸送、配送(上流) 340 サプライヤーから自社生産拠点までの物流は、平均輸送距離、輸送重量を求め、輸送の原単位を乗じて算出
生産拠点から顧客までの物流は、物流実績に輸送の原単位を乗じて算出
5 事業から出る廃棄物 1 各拠点での材質ごとの廃棄物量を合計し、材質別廃棄処理の原単位を乗じて算出
6 出張 82 交通手段ごとの支給総額に、交通手段ごとの原単位を乗じる
自家用車出張の場合は、支給総額を燃料使用量に換算後、燃料燃焼の原単位を乗じる
宿泊に関しては、支給総額を平均宿泊数に換算し、宿泊の原単位を乗じて加算する
7 雇用者の通勤 204 交通手段ごとの支給総額に、交通手段ごとの原単位を乗じる
自家用車通勤の場合は、支給総額を燃料使用量に換算後、燃料燃焼の原単位を乗じて加算する
8 リース資産(上流) - 賃借している建物、車両が該当するが、いずれもスコープ1、2に含まれている
9 輸送、配送(下流) 53 地域ごとに平均輸送距離と流通製品重量を求め、輸送の原単位を乗じて算出
10 販売した製品の加工 0 販売先での部品重量と組込みの原単位を乗じて組込みの負荷を算出
11 販売した製品の使用 2,069 製品ごとに生涯電力量を求め、平均電力原単位を乗じて算出
12 販売した製品の廃棄 216 販売した製品を素材別に分類し、素材重量ごとに廃棄処理の原単位を乗じて算出
13 リース資産(下流) - 複合機などのリース資産は、販売製品とあわせてカテゴリー11に計上している
14 フランチャイズ - 対象外
15 投資 - 対象外
  合計 6,488  
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