環境会計/マテリアルフローコスト会計

環境会計

キヤノンは、1983年に環境会計を導入して以来、集計範囲を広げ、精度を高めながら、経営資源が最適に投資されているか否かを判断する材料として活用してきました。
2010年は、環境保全コストとして195.4億円を投入しました。このうち地球温暖化防止や資源の効率的利用などの改善費用に86.6億円が使われ、その効果は112.6億円となりました。

環境会計で見る2010年の効果
環境会計で見る2010年の効果

2010年環境会計集計結果

対象範囲:主要関係会社(2004年実績より、従来の国内主要関係会社から海外主要関係会社まで拡大)
環境省「環境会計ガイドライン(2005年度版)」に準拠

環境保全コスト (単位:億円)
分類 主な取り組みの内容 2010年
投資額 費用額
(1)事業エリア内コスト 17.8 109.5
内訳 1.公害防止コスト 大気・水質・土壌汚染防止等 11.9 66.0
2.地球環境保全コスト 温暖化防止、省エネルギー、物流効率化等 4.3 18.1
3.資源循環コスト 資源の効率的利用、廃棄物の削減・減量化・分別・リサイクル等 1.6 25.4
(2)上・下流コスト グリーン調達の取り組み、製品のリサイクル等※1 1.0 46.4
(3)管理活動コスト 環境教育、環境マネジメントシステム、緑化、情報開示、環境広告、人件費等 0.1 36.9
(4)研究開発コスト※2 環境負荷低減の研究・開発費 0 0.5
(5)社会活動コスト 団体への寄付、支援、会費等 0 1.1
(6)環境損傷コスト 土壌の修復費用 0 0.4
(7)その他 その他、環境保全に関連するコスト 0 0.6
合計 18.9 195.4
  • ※1 使用済み製品のリサイクルに伴う回収・保管・選別・輸送等の費用
  • ※2 環境技術の基礎研究に伴う費用
環境保全効果
効果の内容 環境保全効果を示す指標
指標の分類 指標の値
事業エリア内コストに対応する効果 事業活動に投入する資源に関する効果 省エネルギー量(t-CO2 34,950
事業活動から排出する環境負荷および廃棄物に関する効果 再資源化量(t) 75,614
上・下流コストに対応する経済効果 事業活動から算出する財・サービスに関する効果 製品の省エネルギー量(t-CO2※3 1,735,769
使用済み製品の再資源化量(t)※4 46,536
  • ※3 オンデマンド省エネルギー技術(オンデマンド定着技術・IH定着技術)搭載機の2010年出荷台数から消費電力を算出(CO2換算)
  • ※4 複写機、カートリッジなどのリサイクル量(社外でのマテリアルリサイクルやサーマルリサイクルを含む)
環境保全に伴う経済効果 (単位:億円)
効果の内容 2010年
収益 廃棄物の有価物化による売却益 14.5
費用削減 省エネルギーによるエネルギー費の削減 17.7
グリーン調達による効果 0
省資源またはリサイクルに伴う廃棄物処理費用の節減 11.3
合計 43.5
上・下流コストに対応する効果 (単位:億円)
効果の内容 2010年
製品のエネルギー消費削減による電力料金の削減※5 551.0
使用済み製品の有価物化による売却益 69.1
  • ※5 オンデマンド省エネルギー技術(オンデマンド定着技術・IH定着技術)搭載機の年間エネルギー消費削減量×12円/kWhで算出(顧客側での経済効果)

マテリアルフローコスト会計の展開

キヤノンでは、2001年から国内の生産拠点で、2004年からは海外拠点で、環境負荷の低減とコストダウンを同時に実現する管理手法である「マテリアルフローコスト会計(MFCA)」の導入を開始しました。2010年末時点で、国内17拠点、海外9拠点で導入しています。
MFCAを導入している主な職場では、職場長を中心に職場単位で生産工程ごとの「負の製品」の物量とコストを把握し、資源ロスの発生する状況と構造を分析しています。この分析を踏まえた改善により、環境負荷の低減とコストダウンを図っています。
今後も、製造職場において分析効率を高め、資源ロスの発見や環境負荷の低減にタイムリーにつなげることができる手法として確立していきます。あわせて、より上流の開発部門への展開など、MFCA手法の活用機会の拡大も検討していきます。
なお、MFCAについては、経済産業省がその普及活動の一環として、2007年11月に国際標準化機構(ISO)に対し「MFCAの国際標準化」を提案し、2011年の発行をめざしています。キヤノンは、これまでのMFCA活動の豊富な経験と成果を活かし、このMFCAの国際標準化に向けた活動に参加しています。

  • マテリアルフローコスト会計
    環境管理会計手法の一つ。生産工程へ投入した資源のロスを物量およびコストで算出・管理できる。最終的に商品として出荷される「正の製品」以外の生産工程で生じるすべての排出物を「負の製品」と位置づけ、発生状況を分析し削減する。その結果、生産工程への投入資源は「負の製品」と同量減少するので環境負荷の低減とコストダウンを同時に実現できる。

環境への取り組み

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