環境への取り組み製品の回収・リサイクル

使用済み製品の回収、再資源化体制と資源循環

キヤノンは、限りある資源を有効に利用し、循環型社会の構築に貢献するため、日本国内をはじめ、欧州、米州、アジア、オセアニアなど、世界各地域で使用済み製品の回収・リサイクル体制を構築しています。
また「製品to製品リサイクル」を推進し、回収した製品はリマニュファクチュアリングによる製品化や部品としてそのまま再使用するリユースなどに回しています。さらに、再使用できないものについては材料としてリサイクルし、キヤノンの同じ製品の材料として繰り返し利用するクローズドループリサイクル、材料として幅広く利用するマテリアルリサイクル、熱利用するサーマルリサイクルなど資源をムダにしない取り組みを進めています。

キヤノンの資源循環フロー

キヤノンの資源循環フロー

複合機のリマニュファクチュアリング

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ADVANCE C2030F-R

キヤノンは、1992年以来、日本・米州・欧州の3拠点において複合機のリマニュファクチュアリングを推進しています。
日本では、新品同様の品質基準にもとづいて再生した複合機を「Refreshed」シリーズとして販売しています。
2014年にはimageRUNNER ADVANCEシリーズのカラー複合機「C5051F-R」「C5035F-R」「C2030F-R」の3機種を、2015年にはモノクロ複合機「6065-R」の1機種の発売を開始しました。「6065-R」は、リユース部品総重量が製品総重量の80.9%に達しています。

使用済み製品・部品のリユース・リサイクル

リマニュファクチュアリングやクローズドループリサイクルを進めるなか、2015年のリユース製品・部品の使用量は2,891tとなりました。また、リユースが困難な製品や部品についても再資源化の取り組みを進めています。

プラスチック材料のリサイクル

プラスチック材料は、長年の使用によって物性劣化が見られ、リサイクルが難しい場合があります。用途ごとに要求される強度や成形性などを見極め、必要な品質に回復させる最適な再生工程を採用することで幅広いプラスチックリサイクルに対応しています。こうした取り組みにより2015年に回収した製品から抜き出され、再び製品に使用されたプラスチックの重量は、4,160tとなりました。
また、自社製品からのリサイクル材だけでなく、市場にあるリサイクル材の活用も積極的に行っています。例えば、オセ社(オランダ)では使用済みの飲料水容器からリサイクルされたポリカーボネート材を、同社製印刷機の部品材料として使用しています。

各地域のリサイクルの取り組み

キヤノンは各地域のリサイクル拠点において、継続的な設備改善を通じてリサイクル能力の強化に努めています。
キヤノンエコロジーインダストリーでは、複合機の回収トナー容器のリユースを行ってきました。また、容器から抜きとった回収トナーは、製鉄業者と協働して鉄の還元剤としてリサイクルしています。2015年には回収トナーの抜き取りと容器の清掃を自動化し、クリーンな作業現場を実現しました。こうした取り組みにより、2015年は約640tの廃棄物を削減しています。
キヤノンバージニア(米国)は、製品のリファービッシュとリサイクルの徹底や、原材料の廃棄に関する法規制への対応などの取り組みが評価され、製造業者として初めて、R2認証を取得しています。2015年には、従来はサーマルリサイクルしていた回収トナーをペレット化する独自技術を完成。マテリアルリサイクルプロセスの内製化を実現しました。これにより、サーマルリサイクルによるCO2発生を削減するとともに、資源消費の抑制にもつなげています。

消耗品などの回収・リサイクル

キヤノンではトナーカートリッジやインクカートリッジなどの消耗品についても、回収・リサイクル体制を構築しリサイクルを進めています。また、小形充電式電池や販売後の容器・包装材についても各国の法令に従い、リサイクル推進活動に協力しています。

トナーカートリッジのリサイクル

キヤノンは業界に先駆け、1990年から「トナーカートリッジリサイクルプログラム」を展開しています。
このプログラムは、回収した使用済みトナーカートリッジを機種ごとに分別した後、部品や材料をリユース、リサイクルするものです。現在は世界24の国・地域で回収されており、日本、米国、フランス、中国の4拠点※1でリサイクルされています(消費地リサイクル)。
現在では、「クローズドループリサイクル※2」により、再生した部品やプラスチックを使用した新品トナーカートリッジを全世界で販売しています。また、自社内で再使用しない部品や材料は、埋立廃棄することなく有効資源として活用されています。
2015年には、キヤノンエコロジーインダストリー(日本)において、自動リサイクルシステム「CARS-T※3」が稼動を開始しました。このシステムは、職場環境の快適性を高めるとともに、再生処理量の大幅な向上とリサイクルプラスチックの高純度化を実現しています。
こうした取り組みによって、2015年までの累計で約24.6万tの新規資源抑制、約52.6万tのCO2排出削減を果たしました。今後も、回収時の環境負荷低減を図るための、より効率的な回収システムや長期的なリサイクル事業発展のための新しい技術の構築など、プログラムのさらなる進化をめざします。

使用済みトナーカートリッジの回収質量(累計)の推移

使用済みトナーカートリッジの回収質量(累計)の推移

トナーカートリッジのクローズドループリサイクルの概念図

トナーカートリッジのクローズドループリサイクルの概念図

TOPICS

キヤノンヨーロッパが国際的な環境団体および経済団体から環境賞を受賞

「Green Apple Awards」の表彰式の様子「Green Apple Awards」の表彰式の様子

「The Circulars 2016」の表彰式の様子「The Circulars 2016」の表彰式の様子

キヤノンが取り組んでいる「トナーカートリッジリサイクルプログラム」が外部機関から高く評価され、リサイクルプログラムが25周年を迎えたこの時期に2つの賞を受賞しました。
2015年11月には、英国の非営利団体The Green Organization※1主催の「The Green Apple Awards for Environmental Best Practice 2015」において「ゴールド賞」を受賞しました。同賞は企業や団体、個人による優れた環境活動を表彰するもので、2015年も世界中から500件を超える応募があり、電機電子業界ではキヤノンヨーロッパが唯一の受賞となりました。
また、2016年1月には、世界経済フォーラム※2のYoung Global Leadersがアクセンチュアの協力のもと実施する「The Circulars 2016」のPeopleʼs Choice Award部門において、日系企業で初めて最優秀賞を受賞しました。表彰式は、世界の政治経済のリーダーが一堂に会するダボス会議にあわせて行われました。


  • ※1The Green Organization:地球環境保全の推進を目的として1994年に設立された英国に本拠地を置く国際的な非営利団体。
  • ※2世界経済フォーラム:世界情勢の改善を目的として1971年に設立されたスイス・ジュネーブに本部を置く国際的な非営利財団。

インクカートリッジのリサイクル

キヤノンは、使用済みインクカートリッジの回収・リサイクルを1996年から開始しています。2016年3月末現在、31の国・地域で展開しています。

使用済みインクカートリッジの回収質量(累計)の推移

使用済みインクカートリッジの回収質量(累計)の推移

インクカートリッジのリサイクル

インクカートリッジのリサイクル

日本での取り組み

インクカートリッジリサイクルの自動化ライン「CARS-I」インクカートリッジリサイクルの自動化ライン「CARS-I」

国内ではキヤノン製品の取扱い店を通じた回収のほか、ベルマーク運動と連動した回収活動や、プリンターメーカー共同での「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」による回収など、さまざまな使用済みインクカートリッジの回収活動を行っています。こうして回収されたインクカートリッジを、キヤノンエコロジーインダストリーでリサイクルプラスチックへとリサイクルしています。同社では、回収された製品の機種別の分別から、解体、粉砕、洗浄までの工程を一貫した自動化ライン「CARS-I」で効率的に処理。リサイクルプラスチック原料をキヤノンの生産工場に送り、インクカートリッジの部品に再利用(クローズドリサイクル)するほか、製品積載用パレット、建材、文房具など社内外で使用するプラスチック製品への再利用や、熱源としても再利用しています。
2015年までの累計で、約460tのリサイクル材をキヤノングループ内で再利用しました。

海外での取り組み

キヤノンは、インクカートリッジの海外でのリサイクルにも取り組んでいます。回収したインクカートリッジを材料再生などに再利用し、廃棄物を最小化しています。2016年3月末時点で、30の国・地域(日本を除く)で回収・リサイクルを実施しています。
回収方法については、国や地域ごとの状況に応じた取り組みを推進しています。量販店、提携販売店、ショッピングモール、企業、学校、図書館、駅、キヤノンサービス店、キヤノンショールームなど、さまざまな場所に回収箱を設置するほか、キヤノンへの郵送なども含めて、お客さまの利便性を考慮した方法で実施しています。

TOPICS

キヤノン中国の回収活動が現地の「年度環境貢献賞」を受賞

授与された盾授与された盾

使用済みインクカートリッジの回収使用済みインクカートリッジの回収

キヤノン中国では、使用済みインクカートリッジの回収にあたり、支社・支店、サービスセンター、サービス店などに広く回収箱を設置。多くのユーザーに対して資源回収と再利用を促しています。
この取り組みにより、2015年、中国経営報社が主催する「中国企業競争力年会」にて「年度環境貢献賞」を日系企業で初めて受賞しました。一般消費者の環境意識向上に寄与し、中国社会が直面する資源循環・環境保護の課題解決に向けた活動事例に値すると評価されています。


  • 中国経営報社:中国社会科学院が主管する組織。代表的な発行物に中国有数の総合経済情報誌「中国経営報」など。

小形充電式電池のリサイクル

キヤノンは、世界各地の小形充電式電池のリサイクル活動に取り組んでいます。日本では資源有効利用促進法にもとづき使用済みの小形充電式電池の回収・リサイクルを実施。一般社団法人JBRCに加盟し、業界としての回収・リサイクル推進活動に協力するとともに、Webサイトなどを通じて回収協力の呼びかけを行っています。
同様に、米国でもCall2Recycle(小型二次電池回収)に加盟するなど回収・リサイクル活動に協力しています。

販売後の容器・包装材のリサイクル推進

キヤノンでは、お客さまが製品を購入された後、容器や包装材をリサイクルのために適切に分別していただけるよう、法令に従って適切な識別表示を行っています。
また、これらのリサイクルについては、日本では容器包装リサイクル法にもとづき、公益財団法人日本容器包装リサイクル協会に加盟し、リサイクル活動に協力しています。海外においても、各国・地域のスキームに参加し、リサイクル活動の推進に貢献しています。
さらに、廃棄される容器・包装材を削減するため、容器・包装材使用量の抑制にも努めています。

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