環境への取り組み生産工程で使用する化学物質の管理

生産工程で使用する化学物質については、人体や環境への影響、可燃性など安全面から規制が求められる約3,000種の化学物質を「管理化学物質」としてリスト化し、「使用禁止」「排出削減」「規制対象」の3レベルに分類して、各レベルに応じた対策を講じています。
さらに、購買システムと化学物質の管理システムを連携させることで購入時の管理強化も図っています。

管理化学物質の使用量・排出量削減

キヤノンでは、生産工程で使われる有害な化学物質の廃絶・削減を推進し、廃絶や削減が困難な化学物質については、大気・水域などへの排出を抑制することを基本方針としています。
また、使用にともなう事故や環境汚染リスクを低減するために、漏洩防止策なども講じています。
2015年は、塗装工程や組立工程の改善による塗料やグリースなどの化学物質使用量の削減、レンズ洗浄工程で使用する化学物質の回収・再利用などの取り組みを実施しました。これらの結果、管理化学物質排出量は2014年比で5.9%減少し605tとなりました。
2016年も、引き続き化学物質の排出量削減に向けた取り組みを推進していきます。

管理化学物質排出量・PRTR制度対象物質排出量の推移

管理化学物質排出量・PRTR制度※対象物質排出量の推移

大気や水域への排出抑制と汚染防止

キヤノンは、大気汚染や酸性雨の主要因となるNOx※1やSOx※2、海や湖沼の富栄養化の原因となるリンや窒素などの環境負荷物質の削減、水域での環境負荷指標であるBOD※3、SS※4の低減に努めています。さらに、オゾン層破壊物質やストックホルム条約で定められた残留性有機汚染物質についても使用禁止物質として定めています。
また、各拠点に適用される法規制を把握し、その規制値を拠点基準値に設定。とくに排水については、規制値の80%を上限とする社内基準を従来より定め、運用を行っています。
設備面の対策としては、大気汚染防止のために重油の使用を原則禁止しています。
こうした取り組みの結果、2015年においてもキヤノンの事業拠点からの排気や排水において適用される基準値の超過は発生していません。

土壌・地下水汚染の浄化状況

キヤノンでは、土壌・地下水環境の保全を重要視し、「土壌・地下水汚染に対する基本方針」を策定。この方針のもとに対策の徹底を図っています。万が一、土壌・地下水汚染が確認された拠点については、法にのっとった汚染除去などの措置を確実に実施していきます。
また、新規に土地を取得する場合には、事前に土壌調査を実施し、土壌浄化などの対策を実施した上で、浄化完了後に購入することを基準化しています。さらに、各拠点で使用する化学物質を把握するとともに、各拠点の所在する国や地域の基準を把握し、各地の状況にあわせたリスク対応を展開しています。
2015年には玉川事業所、平塚事業所(第一拠点)の浄化が完了し、行政にも報告しました。
今後も上記の取り組みを継続するとともに、モニタリングおよび浄化完了事業所の報告や届け出を適切なタイミングで実施していきます。

土壌・地下水の浄化状況※1

事業所 対象物質 対応
下丸子 トリクロロエチレン等 原位置浄化、水質測定
目黒 テトラクロロエチレン等 原位置浄化、水質測定
宇都宮第一駐車場 フッ素及びその化合物等 揚水処理、水質測定
鹿沼 テトラクロロエチレン等 原位置浄化、水質測定
取手 トリクロロエチレン等
六価クロム及びその化合物等
揚水処理、掘削除去、水質測定
坂東※2 1,1-ジクロロエチレン等
鉛及びその化合物等
揚水処理、被覆、水質測定
長浜キヤノン 六価クロム及びその化合物等 被覆(土壌改良剤による汚染)、水質測定

PCB廃棄物の管理

キヤノンでは、生体や環境へ影響を及ぼすPCB(ポリ塩化ビフェニル)について、法令に準拠し厳重に管理しています。2015年12月現在、PCB廃棄物を保管している事業所は17拠点あり、そこで保管している高濃度のPCB廃棄物は、コンデンサー・トランス計62個、蛍光灯安定器計3,206個です。
これらについては、日本環境安全事業株式会社において順次廃棄処理が進められています。

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